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【 日食と月食 】
楠 正晴
前回の章では、瞑想に最適の時期として、新月と満月を取り上げました。今回は、よりパワフルな、日食と月食についてお話します。この内容を理解するためには、『スピリチュアル占星術‐基礎知識』と『スピリチュアル占星術‐瞑想に最適な時期』をあらかじめお読みになることをおすすめします。
瞑想にとって、よりパワフルな日食と月食
ラーフ・ケートゥ軸(ドラゴンヘッド・ドラゴンテイル軸)の近くで、新月か満月が生じるとき、それぞれ、
新月は日食、満月は月食
となります。そして、日食や月食が生じるときは、ふつうの新月や満月が生じるときよりも、
さらにパワフルに、中央のスシュムナー気道へプラーナが集中する時期となります。
そのため、日食や月食が生じるときは、瞑想にとって、もっとも適した時期となるのです。
※ラーフとケートゥ(ドラゴンヘッドとドラゴンテイル)は、インド占星術では、惑星として扱われていますが、実際には、これらの惑星は、実在の惑星ではなく、
太陽と月の気道が交わる地点のことです。ラーフとケートゥ(ドラゴンヘッドとドラゴンテイル)は、一般的な西洋占星術では、あまり重要視されていませんが、
その影響力は、他の惑星に、勝るとも劣らないものがあります。
※ラーフとケートゥ(ドラゴンヘッドとドラゴンテイル)に関するより詳しい内容は、占いコラム04『ドラゴンヘッドとドラゴンテイル』に記載していますのでご覧ください。

ケートゥが『カーラーグニ』に変化するとき
ケートゥは、一般的な占星術では、凶星として扱われています。また、その象意について、西洋占星家からは、かなり誤解されている(あるいは、あまり考慮されていない)ようですが、インド占星家でさえ、ケートゥの凶星としての面を強調し過ぎるあまり、誤解していることが少なくないようです。
ケートゥには、たしかに凶星としての作用がありますが、本質的には純粋な惑星であり、精神性の面では大変素晴らしい性質をもっているのです(アスペクトなどによる他の惑星の影響を受けやすい面がありますが)。そして、
スピリチュアル占星術においては、ケートゥは、他のどの惑星よりも重要な惑星であり、精神性・霊性のかなりの部分は、ケートゥの状態によって左右されると言って良いでしょう。
ちなみに、『ケートゥ』は、サンスクリット語で、『光』、『光明』、『光輝』、『燈火』、『指導者』、『知識』、『判断』などを意味しています。サンスクリット語で『障害』を意味する『ラーフ』とは対照的です。
このケートゥは、特定の状況下において、臍(へそ)のチャクラに存在している内的至福の炎を呼び起こす
とされています。特に、日食や月食の時に、太陽(右の気道)や月(左の気道)の近くにケートゥがあると、臍のチャクラからプラーナがスシュムナー気道へ勢いよく流れ込んでくる現象が生じます。
このときのケートゥは、『カーラーグニ(時の炎)』と呼ばれます。
※『カーラーグニ』は、サンスクリット語で、『時』を表す『カーラ』と、『炎』を表す『アグニ』の合成語です。
※『ケートゥ』が、実際に、精神面に良い作用をするかどうかは、個人のホロスコープでの位置によります。これについては、占いコラム04『ドラゴンヘッドとドラゴンテイル』をご覧ください。
※『ラーフ』も、『ケートゥ』と異なる方法で、人の精神性を目覚めさせる役割を果たすことが多々あります。
特別なタイプの月食
ある高度な瞑想の段階においては、臍のチャクラに存在している赤いエネルギーを頭頂部にある王冠のチャクラへ上昇させ、王冠のチャクラに存在している白いエネルギーを下降させる段階があります。これにより、特別な内的至福の時を作り出すことができるとされています。この特殊な内的エネルギー状態は、本来、瞑想によって達成すべきものですが、ある特別なタイプの月食のときには、外的な時間(外的宇宙)の作用として、自然と引き起こされるとされています。その特別なタイプの月食とは、太陽の近くにラーフが位置し、月の近くにケートゥが位置することにより形成される月食のことです。
まず、太陽の近くにラーフが位置することにより、臍のチャクラに存在している赤いエネルギーが、頭頂部にある王冠のチャクラに運ばれます。そして、月の近くにケートゥが位置することにより、王冠のチャクラに存在している白いエネルギーが、下腹部のチャクラに運ばれるのです。
この現象により、ほんの一瞬ですが、自然と「究極の偉大な至福の時」が作り出されることになります。ごく最近では、2002年5月26日21時08分(日本標準時)に、このタイプの月食が起きています。ただし、このときの太陽とラーフ、月とケートゥの位置は、12度以上離れているため、影響力はあまり強力ではなかったかもしれません。興味をお持ちの方は、このタイプの月食が次にできる時期を探して、チェックされてみてはいかがでしょうか?
※この特別なタイプの月食が生じるときには、スシュムナー気道へのプラーナの流入現象が、誰にでも、自然に生じるものですが、「究極の偉大な至福の時」は、誰もが、ただ待っているだけで経験できるものではありません。瞑想などを実践して、それを受け入れる準備を整えておく必要があります。また、個人の瞑想段階により、その経験には、差異が生じます。
新月、満月、日食、月食を探すことは簡単
占星術ソフト『ソーラーファイヤー』などの優秀な占星術ソフトを使用すれば、新月、満月、日食、月食などが起きる日時を探し出すことは、とても簡単です。また、占星術マッピングソフト『ソーラーマップス』を使用すれば、日食や月食が、どの地域で、どのくらいの大きさで観察できるかを、一目瞭然に知ることができます。占星術的には、太陽と月がコンジャンクトする瞬間が新月、その新月が、ラーフ・ケートゥ軸の近くでできるときは日食となります。また、太陽と月がオポジッションの位置にくる瞬間が満月、その満月が、ラーフ・ケートゥ軸の近くでできるときは月食となります。
ナーディーの個人差
ところで、ナーディー(気道)の状態には、もともと個人差があります。そのため、実際には、すべての人の身体中で、必ずしも同じ時期に、同じナーディーをプラーナが流れているわけではありません。そのため、新月、満月、日食、月食などが各人に与える影響には個人差がみられます。しかし、いろんな研究によると(アストロナインでも独自に研究しています)、良くも悪くも、新月、満月、日食、月食の日には、通常とは違った意識状態になる人が多いことは確かなようです。
※ナーディーの状態は、出生図によって、かなり個人差があります。また、その人の行動やライフスタイルによっても、個人差が生じてきます。
いろんな惑星サイクルと各ナーディーとの対応
小宇宙(身体)と大宇宙(外的宇宙)との関連は、月の相(太陽と月のサイクル)と主要な3つのナーディー(イダ・ピンガラ・スシュムナー)との対応関係以外にも、いろんな形で存在しています。
あらゆるナーディーの状態は、太陽と月をはじめとして、いろんな惑星サイクルの影響を受けています。一例として、より大きなサイクルは、太陽が各12星座を1周する1年間のサイクルです。また、より小さなサイクルは、アセンダントが各12星座を1周する、1日のサイクルです。
大きな惑星サイクルは、長期間におけるプラーナの変化、および、それに伴う意識状態の変化と対応しています。そして、小さな惑星サイクルは、短期間における変化と対応しています。
個々人に特有の時期
今回は、『中央のスシュムナー気道にプラーナが流入する時期が、全ての人に共通した天体現象である、日食や月食と対応している』ということについて、お話しました。
しかし、これとは別に、出生データに基づいて計算される、個々人に特有の時期(中央のスシュムナー気道にプラーナが流入する時期)が存在しています。その時期は、各個人の霊的な進化にとって、とても重要であることから、スピリチュアル占星術では、これを特に重要視しています(かなり専門的な内容ですので、『占いコラム』では触れません)。
次回の章では、潜在的なカルマが強く現象化する時期について、お話しします。

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