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占いコラム08 【
サイデリアル星座とトロピカル星座(1) 】
楠 正晴
占星術で使用する12星座
占星術では惑星の位置を表示するために12星座を使用します。
この12星座は、太陽系の惑星の通り道(黄道)で、牡羊座・牡牛座・双子座・蟹座・獅子座・乙女座・天秤座・蠍座・射手座・山羊座・水瓶座・魚座と、それぞれ均等に30度ずつの幅をもって並んでいます。占星術では、この12星座のことを獣帯あるいは星座帯と呼んでいます。
そして、星座帯には、サイデリアル方式とトロピカル方式の二種類がありますが、そのどちらも、夜空に見える星座とは別のものです。
※占星術で使用するサイデリアル方式の星座帯を夜空に見える星座と同じものであると誤解している人がいます。占星術で使用するサイデリアル星座は、それぞれ均等に30度ずつの幅をもっていますが、夜空に見える星座の幅は均等ではありません。

サイデリアル方式
サイデリアル方式では、ある恒星(諸説あり)の位置を基準として、牡羊座から魚座までの12星座それぞれに30度ずつを均等に割り当てています。
この方式の星座は、夜空に見える星座と同一ではありませんが、かなりの部分が重なっています。また、この方式は、動きのない恒星の位置を基準にしているため、星座が空間に固定されています。そして、多くの年数を経てもほとんど動くことがないため、この方式の星座帯は、固定星座帯とも呼ばれています。
このサイデリアル星座帯は、西洋星術の起源とされるバビロニア占星術や、インド占星術で使用されているものです。
※『サイデリアル星座帯』は、『恒星の星座帯』という意味です。
トロピカル方式
トロピカル方式では、春分の瞬間に太陽が位置しているポイントを牡羊座の0度と定め、そこを基準として、牡羊座から魚座までの12星座それぞれに30度ずつを均等に割り当てています。
トロピカル星座帯の基準となる春分点は72年に1度の割合で毎年少しずつ逆行しているため、それにともなって星座帯全体が移動し続けています。そのため、トロピカル方式の星座帯は移動星座帯とも呼ばれています。現在のトロピカル方式の星座の位置は、夜空に見える星座の位置からかなり離れていて、同様に、サイデリアル方式の星座帯からも約24度離れています。
このように、トロピカル星座帯は、時の経過とともに、春分点の移動にともなって、少しずつ移動していく星座帯ですが、別の言い方をすると、トロピカル星座帯は春分点という時間軸に固定された星座帯であるということもできます。こうして、時間軸に固定されたトロピカル星座帯を中心にして考えると、一部の頑ななトロピカル星座主義者が主張するように、「サイデリアル星座帯は、過去に存在していた星座帯を、特殊な暦を使って、現在も使用し続けているのだ」という奇妙な解釈もなりたつわけです。
西洋占星術の起源であるバビロニア占星術ではサイデリアル方式の星座帯を使用していましたが、ギリシャの天文学者ヒッパルコスが紀元前2世紀に歳差を発見してから後、西洋占星術では春分点を牡羊座の0度と定めるトロピカル方式を使用するようになったものと推測されています。
※紀元前2世紀にヒッパルコスが歳差を発見したというのが現在の通説ですが、インド天文学・インド占星術ではそれよりずっと以前から歳差(アヤナーンシャ)の存在を理解していたという立場をとっています。
※『トロピカル星座帯』は、『回帰線の星座帯』という意味です。

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