|
占いコラム02 【
西洋占星術 】
楠 正晴
太陽12星座占い
週刊誌などには、「牡羊座のあなたは・・・」という星占いが載っていますが、あれは西洋占星術を簡略化したもので、いわゆる『太陽12星座占い』というものです。この『太陽12星座占い』は、生まれたときに太陽が位置していた星座による性格の12分類にすぎませんから、運命の詳細について占うことは不可能です。
雑誌やテレビなどでは、毎月の出来事や毎日の出来事にまで言及しているものがありますが、そのような『太陽12星座占い』は、あくまで余興として捕らえるべきでしょう。占星術に詳しくない一般人の間では、占星術と言えば、この『太陽12星座占い』がもっとも有名ですが、これからお話しする本格的な西洋占星術は、それとは程遠いものです。
※太陽12星座占いでは、複雑なことは占えませんが、性格判断については、かなり的中率が高いものです。しかし、最近出現してきた13星座占いはまったく的中しませんのでご注意ください。

本格的な西洋占星術
ある瞬間の惑星配置図をホロスコープ(天体図)と呼びます。その中で、人が生まれた瞬間のホロスコープを出生図(ネータル・チャート)と呼んでいます。『太陽12星座占い』では、生まれた瞬間の太陽の位置だけを使用しますが、本格的な西洋占星術では、太陽だけでなく、月・火星・水星・木星・金星・土星・天王星・海王星・冥王星など10の惑星を使っています。
この出生図は、同じ生年月日時に、同じ場所で生まれない限り、同じ出生図になることは絶対にありえません。
この出生図の中で各惑星が位置している星座、度数、惑星相互の位置関係(いわゆるアスペクト)など、いろんな要素を考慮することによって、性格や心理状態について、太陽12星座以上に、細かく占うことがでます。これは、わずか12分類しかない『太陽12星座占い』では不可能なことです。

プログレッションやトランジットで未来予測も可能
また、本格的な西洋占星術は、単に性格分析や心理分析ができるだけではなく、人生全体の特徴や未来についてもある程度占うことが可能です。西洋占星術の未来予測技法として、セカンダリー・プログレッション、ターシャリー・プログレッション、マイナー・プログレッション、ソーラーアーク・ディレクション、トランジットなどがあります。
セカンダリー・プログレッションやソーラーアーク・ディレクションで人生の大きな流れを理解し、ターシャリー・プログレッションやマイナー・プログレッション、あるいは、逆進行法で、さらに時期を絞り込みます。最後に、トランジットを使用して、もっと細かいタイミングを計ります。このようなプロセスで、今から何が起ころうとしているのかについて、ヒントを得ることができるのです。
※西洋占星術におけるターシャリー・プログレッション、マイナー・プログレッション、逆進行法などは、セカンダリー・プログレッションやソーラーアーク・ディレクションと比較して、一般的には、あまり知られていない占星術技法です。

人生のあらゆるテーマを表す12のハウス
生まれた瞬間の東の地平線にあたる部分をアセンダント(上昇点)と呼びます。アセンダントは、人生のスタート地点を示すとても重要なポイントです。西洋占星術では、そのアセンダントをはじまりとして、360度の天空を12のハウスに分割し、1室、2室、3室、・・・、12室というふうに当てはめていきます。
それぞれのハウスの象意は、たとえば、1室は身体、2室は収入、3室は交通、4室は母親、5室は子供、6室は病気、7室は結婚、8室は死、9室は深遠なもの、10室は職業、11室は願望、12室は障害というように、人生上のいろんなテーマを表しています。ここにあげた例は、ハウスの象意のごく一部であり、実際には、すべての事象をこの12のハウスに当てはめて分類することが可能です。それにより、理論上では、西洋占星術では、この『ハウス』によって、人生上でのいろんなテーマについて占うことができることになっています。

実践的な西洋占星術師には使われることが少ないハウス
しかし、実際には、実践的な西洋占星術師の多くは、あまりハウスを考慮せず、アスペクトの解釈に集中する傾向があるようです。また、ハウスを使用する場合でも、惑星が支配するハウスは考慮せず、各惑星がどのハウスに在住しているかを判断するためだけにハウスを使用することが多いようです。
惑星の象意を見るときも、ハウスの支配星としての象意は考慮せず、太陽は自我・バイタリティー・名誉・父親、月は情緒・養育・移動・母親など、惑星の生来的な象意を中心に考慮します。
このように、西洋占星術において、ハウスを重視しない理由は、西洋占星術において、ハウスが明確に機能していないため、その作用をあまり実感できないという事実があるからです。西洋占星術において、ハウスがうまく機能していない理由は以下の三つです。
- 使用している星座帯(トロピカル星座)が間違っている(太陽12星座占いに使用する場合を除く)。
- ハウスの区分方法が間違っている。
- ハウスを支配する惑星の割り当て方が間違っている。
※ただし、ある星座に太陽が在住するときの性格などの単純な12分類については、従来、トロピカル星座によって実践され、研究されてきているテーマであるため、トロピカル星座による占いのほうが的中率が高いものです。
※西洋占星術と違い、インド占星術ではハウスが重要視されています。その理由は、インド占星術においては、ハウスがよく機能しており、その作用をはっきりと実感できるからです。
※心理占星術の場合は、心の世界を取り扱っているため、占いの的中や不的中がはっきりしていません。そのため、ハウスが機能しているのかどうかの判定は困難です。
※西洋占星術でも、具体的な事象を占うホラリー占星術ではハウスが重視されています。ホラリー占星術においては、占星術師自身が強く信じている法則が作用するため、西洋占星術のハウス方式でも作用することがあります。
ウラニアン占星術とコスモバイオロジー
まだまだ主流ではありませんが、あまり信頼できないハウスを使用しない見方をする流派もでてきました。ドイツで発達したウラニアン占星術やコスモバイオロジーはそのさいたるもので、ハウスを捨てる代わりに、ハーフサム(ミッドポイントとも言う)技法を導入することにより、人生の特徴や今後起こりうる事柄、その良し悪しについて、従来の西洋占星術よりも正確に判断できるようになっています。
※しかし、ハウスを使用しないウラニアン占星術やコスモバイオロジーでは、未来の出来事を予測する上で、出来事を絞るのに限界があります。
※ウラニアン占星術の実践家でも、ハウスを使用する人がいますが、その場合であっても、あまり重視していません。ほとんどの場合、惑星によるハウス支配を考慮せず、惑星のハウス在住だけを参考にする程度です。

←前の記事へ 次の記事へ→ 占いコラム アストロナインの占星術トップ
|