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占いコラム19 【
インド占星術の未来予測技法ダシャー 】
楠 正晴
西洋占星術の進行法(プログレッション&ディレクション)
西洋占星術には、未来予測技法として、セカンダリー・プログレッション、ターシャリー・プログレッション、ソーラーアーク・ディレクション、その他、様々な進行法が存在しています。実際、何か重大な出来事が起きたときに進行法をチェックすると、必ずと言ってよいほどその表示が出ているものです。
逆に、どの進行法にもまったくその表示が出ていないことは稀です。そのため、これら西洋占星術の進行法は、過去の出来事を検証するのに役立ちます。
それでは、逆に、「進行法を使って未来に起きることを予測できるのか?」と言えば、「できることもあるし、できないこともある。」というのが正直な回答でしょう。進行法では、常に何らかのアスペクトがつくられていますが、問題は「進行法でつくられる多くのアスペクトの中から、どのアスペクトを取り上げればよいのか?」ということです。

ダシャーでクローズアップされている惑星を知る
ところが、インド占星術の未来予測技法である『ダシャー』を使えば、その時々に形成されているアスペクトの中で、どのアスペクトが重要なのかがわかるだけでなく、そのアスペクトの吉凶、そのとき焦点があてられている人生上の分野、あるいは、予測される現象の規模まで判断できるのです。この『ダシャー』は、現象の予測に優れたインド占星術において、もっとも根幹となる未来予測技法であり、それなくしてはインド占星術が成り立たないと言っても過言ではないでしょう。
惑星ダシャーと星座ダシャー
『ダシャー』には、大きく分けて、『惑星ダシャー』と『星座ダシャー』の二種類が存在しています。
そして、この二種類のダシャーには、それぞれさらに多くの種類が存在しています。そのうち、あるダシャーは、どのホロスコープにも適用できるものであり、別のダシャーは、特定のアセンダントと惑星配置のときだけ適用できるものです。
※諸説ありますが、一般的には、『惑星ダシャー』は、現在主流の聖者パラーシャラ方式のダシャー、『星座ダシャー』は、聖者ジャイミニ方式のダシャーであると言われています。聖者パラーシャラの方式と聖者ジャイミニの方式とでは、ダシャー以外にも、アスペクトの仕方など、かなり異なった見方をします。両方のシステムを併用するときには、混同しないように注意しなければなりません。
星座ダシャー
星座ダシャーは、「ある時期に、もっとも影響力が強いのはどの星座か?」、「ある星座がもっとも強い影響力を発揮する時期はいつか?」を知ることのできる技法です。数ある中で、もっとも基本的な星座ダシャーはチャラ・ダシャーです。そして、もっとも微細なダシャーがカーラチャクラ・ダシャーです。星座ダシャーにおいて、特に重要な見方は、「ダシャーの支配星座がホロスコープの1室として働く」というものです。具体的には、たとえば獅子座がダシャーの支配星座になっているときには、獅子座が1室のように機能し、乙女座が2室、天秤座が3室、・・・、蟹座が12室のように機能します。
※『星座ダシャー』は、紫微(薇)斗数において、大限や小限を判断するときに、大限や小限の宮を命宮とみなし、命盤を動かして判断する活盤の見方と似ています。
惑星ダシャー
惑星ダシャーは、「ある時期に、もっとも影響力が強いのはどの惑星か?」、「ある惑星がもっとも強く影響力を発揮する時期はいつか?」を知ることのできる技法です。
この惑星ダシャーの中で、もっとも重要なものはヴィムショーッタリー・ダシャーです。ヴィムショーッタリー・ダシャーの『ヴィムショーッタリー』は、サンスクリット語で、数字の『120』を意味し、すべての惑星に割り当てられた期間のトータルが120年であることを示しています。
36年周期のヨーギニー・ダシャー、あるいは、その他のダシャーも有効に機能していますが、その重要度はまったく異なります。インド占星術では、その時代ごとに最適のダシャーは異なるとされており、現代では、120年周期のヴィムショーッタリー・ダシャーが最適であるとされています。なぜなら、インドでは、120年が一般的な現代人の寿命の限界とされているからです。このヴィムショーッタリー・ダシャーは、もっとも多くの占星術師に信頼されており、実際に、とてもよく機能しています。したがって、時期を見るときには、ヴィムショーッタリー・ダシャーを中心にして、ヨーギニー・ダシャーや、その他のダシャーを併用すると良いでしょう。
※インド占星術ソフト『パラーシャラの光』を使用すれば、各種ダシャーを簡単に(自動的に)計算できます。

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